「信」が「行」(実践)と「学」を支える基盤です。「行」は「学」を求め、「学」は「行」を促します。「信」は、「行」を通して得られた体験によって深まり、確信となります。それは、自身の心を仏の境涯へ高めようとする継続的な努力 – 自身に内在する善の可能性を絶え間なく開き、いかなる逆境も成長とプラスへ変革する力、さらに他の人々も同じくなれるよう献身する生き方、と言えます。
創価学会員は、仏法理念の理解を深めるため、日蓮大聖人の教えを学びます。「御書」と尊称される著作は、大聖人が弟子宛てに送られたお手紙と、教理を解説した論文などで構成されています。御書の研鑽は、信仰と確信を深め、それは実践へとつながります。
創価学会の主要な理念の一つである「人間革命」は、個人の内面的変革は、自身をとりまく環境の変革をもたらし、やがては社会全体の変革につながるという理念です。
このような変革は、仏法の実践を根本に、日常生活における困難と闘い、自身の可能性の開花に努め、自身の否定的な傾向性を克服し、自身の人生と運命に責任をもつことによって、可能になります。地球規模の変革は、この各人の生命における自己変革のプロセス ― 恐怖から自信へ、破壊から創造へ、憎しみから慈悲へ ― によって可能になるのです。
日蓮大聖人が、「教主釈尊の出世の本懐(仏がこの世に出現した根本の目的)は、人の振る舞いを示すことにあったのです」と仰せの通り、仏法は、自身の人間性を最大限に開花させる方途を説いています。
創価学会の会員は、自宅で日々の実践を行いますが、更にそれぞれの地域で、他の会員とも定期的に集いあっています。小規模の集いである座談会の伝統は、戦前の学会の草創期にまで遡ります。座談会は、会員が仏法の理念と日常生活への応用法を学ぶ中心的な場となっています。
座談会は、通常毎月1回行われ、その多くは会員宅で開催されており、有意義な人間関係と連帯の意識を育む機会となっています。
座談会で柱になるのは、仏法の実践を通し、人生の変革を可能にした信仰体験の共有です。困難に立ち向かい、克服したという実証が、悩みと格闘する人々への励ましとなるのです。
このようにして、一人ひとりの変革の体験は、よりよき社会をつくる広範な運動の原動力となっています。